第56回日本臨床腎移植学会まで残すところ1週間となりました。実質的な学術会議は2023年2月11日と12日の2日間、The Okura Tokyo(旧:ホテルオークラ東京)で開催させていただきます。2月10日は、従来は病理検討会などが行われておりましたが、週末の金曜日ということもあり参加者の方のお仕事などの都合を考え学術会議は予定せず会議等の日とさせていただき、実質的な学術会議は11日と12日に開催いたします。基本的には現地開催で行う予定ですが、感染症の状況、ご所属の施設のレギュレーションなども考慮しzoomによるウェブ発表、ウェブ座長、ウェブ視聴参加も可能な体制(ハイブリッド形式)となっております。
11月中旬の急な運営会社の変更をせざるを得ない状況もありいろいろな運営上の問題は発生したものの何とか開催に向けて体制が整いつつあります。これに伴い皆様には多大なるご迷惑をおかけしたことを改めまして深くお詫びいたします。
特別講演では、11日は、剣持理事長による理事長講演「新型コロナウイルス感染症下の本邦の臨床腎移植」、東上震一徳洲会理事長による「タンザニア国における腎移植支援事業(仮題)」、東京大学史料編纂所 高橋慎一朗教授による「武士の都 鎌倉の歴史」、12日にはAIM研究所宮崎徹理事長による「End-stage kidney disease (ESKD)におけるAIMの診断的・治療的意義」など盛りだくさんの興味深い企画を準備いたしました。シンポジウムも共催シンポジウムも加えると30を超えるテーマを準備いたしましました。特に今回は各シンポジウムは職種別ではなく多職種での発表を行うように企画いたしました。本来、腎移植は多職種によるチーム医療の最たるものですから、従来の医師部門、コーディネーター部門、看護師部門という縦割りの職種別の議論ではなく職種の垣根を超えた形で多職種共同の発表形式とさせていただきました。
今回のテーマは「2023 腎移植の課題と近未来の腎移植は?」ですが、10年生着率が90%を超えつつある現在、治療成績の向上のみでなく、どこでも腎移植を安全に最高の治療成績で行えるようにすることが重要ではないかと思っています。近未来は、宮崎先生のAIM研究にみられるように腎不全にならない治療法が確立される可能性も出てきており、まさにワクワクするような未来が見えつつあります。今後の腎移植の将来はどうなっていくのか皆様と共に大いに楽しみながら議論してまいりたいと思います。
会場となりますThe Okura Tokyoは、都心にありながら静かな勉強に適した環境であり、参加の皆様がゆっくり学会をお楽しみいただけることと思います。当日は3年ぶりに学会会場で皆様にお会いできることを楽しみにしております。

第56回日本臨床腎移植学会
大 会 長  田 邉 一 成