第30回日本組織適合性学会大会

大会長 江川 裕人
東京女子医科大学 外科学講座 肝胆膵外科学分野 教授

このたび、第30回日本組織適合性学会大会の大会長を拝命し、2022年9月18日(日)から19日(祝) の2日間、日本教育会館(東京都千代田区)で開催させて頂くことになりました。

本学会では、HLAを中心とした組織適合性に関する学問の進歩発展に資するため

1)HLAを中心とした組織適合性に関わる遺伝子のゲノム解析、蛋白質の構造と機能解析、種々の免疫療法、臓器移植やES/iPS細胞を利用した再生医学、さらにHLAが遺伝要因となっている疾患の多様な感受性遺伝子の同定と発症メカニズムの解明、NK細胞レセプターや非古典的MHCの研究、組織適合性遺伝子の分子進化と系統発生研究への応用

2)検査施設の精度管理および標準化を目的としたQCワークショップの運営により、精度の高い検査の推進を図ると共にHLA検査技術者、組織適合性指導者、ならびに組織適合性検査施設の認定制度を推進することで人材の育成を行い、より良い医療を達成することを目的としています。

3)さらに臓器および造血幹細胞などの移植による再建再生医療、がんの免疫での組織適合性に関する臨床研究について学会運営を推進しております。

このように、本学会の活動は、組織適合性に関わる遺伝子、たんぱく質の構造・機能解析、疾患感受性、免疫遺伝学などの基礎医学、HLAタイピング・HLA抗体検出法など組織適合性検査の開発と標準化を推進する検査医学、造血細胞・臓器移植、輸血、再生医療、がん免疫などの臨床医学を含む幅広い分野に及んでいます。

高度な多様性を有するMHCの研究は重要であり、また各医療分野に求められるHLAの適合性は様々であることから、今回の大会では、「MHCにおける基礎研究から社会実装へ」というテーマで、MHCと疾患のかかわりおよびMHC適合性について、MHCにかかわるすべての職種の人達が基礎から臨床までの研究について議論し成果を共有し、どういう形で社会実装して患者さんに届けるかを討議できる場になるよう準備しております。

2022年3月頃より演題募集を開始したいと思います。みなさまのご登録をお待ちしております。

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